簿記3級の勉強をしていた私が、ある日思いついたのは「もしかしたら、2級の試験も受けてみることができるのではないか?」というアイデアでした。
この記事では、元々簿記3級を学んでいた私が、独学で簿記2級に合格するまでの過程を共有します。飛び級合格の秘訣と成功のポイントが詰まっています。
背景紹介
簿記3級の学習経験について
元々、お金の勉強に興味があり、FP3級や簿記を学ぼうと思っていました。そこで簿記3級から勉強することにしました。簿記の学習経験については、大学時代に商学部だったのでそこで基本は学んだものの、成績は悪く、単位を取得できるギリギリの「可」でした。それも10年以上前の話になるので、ほぼ学び直しの状態でした。
2級受験を決意した理由
2級受験を決意した理由は、二つあります。
一つは、3級の勉強をしていて、どんどん解けるようになってきた頃、「3級レベルなら受かりそうだな」と自信に変わってきたからです。そこで、飛び級に挑戦することにしました。
もう一つの理由は、受かると分かっている3級に受験料を支払うのも勿体無いと思ったからです。飛び級で2級に合格してしまえば、3級の受験料3,400円が浮くことになります。言わば、節約のため、ですね。
学習計画
- 難易度の比較:2級になると、出題範囲が広いです。なぜなら工業簿記が対象になるからです。工業簿記では、商売のやり取りよりも、製品を作る際の原価や費用処理などが話の中心になります。つまり、工業簿記はまずは一から知識を入れるということが必要になります。そのため、2級を難しく感じるのだと思いました。商業簿記については、3級の応用という感じです。ですから、3級をマスターした上で、少し上級のレベルに触れるという感じです。
- 学習計画の調整: 簿記3級の勉強時間は1日1~2時間ぐらいで、2ヶ月程度だったと思います。簿記2級になってからも同じように、1日1~2時間の勉強で2ヶ月ぐらいでした。
- 教材:テキストと問題集は、みんなが欲しかった簿記2級の教科書と、その問題集を購入しました。また、CPAラーニングという無料スクールに登録しました。これが素晴らしく、無料でテキストも問題集も模試も入手できる上、解説をオンライン動画をいつでも視聴できるのです。初めは課金とかあるのかなと恐る恐る登録したのですが、簿記2級関連の教材や動画は全て無料でした。さらに講義動画の質も高かったです。独学者は登録必須です。
- 重要ポイントの把握: 重要なポイントは、工業簿記で満点を狙うことです。なぜなら、工業簿記の配点は100点満点中40点と多く、ここで点数を稼げれば、合格に大きく近づくためです。また、工業簿記は問題を複雑化することが難しく、基本さえ押さえておけば、スラスラ解ける問題なのです。これは他のブログやサイトなどでも言われていることです。私は初め、「満点とか難しいでしょ!」と思ったのですが、工業簿記満点に舵を切って集中的に勉強した結果、満点を取ることができました。
- 自己評価と弱点の克服: 3級での勉強をどう2級に活かしたかというと、まずは、「仕訳を完璧にする」ということを意識しました。その上で、精算表などを解くようにしました。
- 弱点の克服の仕方について:何度も反復することです。そのために、同じ問題を何日も連続で解いたり、苦手な仕訳をスマホでスクショして、スキマ時間に見直したり、頭の中で反復するようにしました。
モチベーションと克服
資格勉強で2ヶ月は短い期間かもしれませんが、ずっとモチベーションを保つのは結構きついですよね。私もお盆休みを挟んでいたので、その期間は勉強をしてなかったりすると、次に勉強しようと思った時に大きなエネルギーがいるのを感じました。
そこで、自分自身を鼓舞するために、「勉強してる自分、カッコいい」と思うようにしました。
頑張るとは、「本当は嫌だけどやっている、それがカッコよく見える」ということだと思うのです。
でもそういう自分って良くないですか?なので、私は「頑張っている自分がかっこいいなと思えるから勉強する」というのが、モチベーションの基盤だったと思います。
もちろん、勉強時間を確保するのに、頑張ったと思います。育児をしながらでしたので、日中の勉強時間はほぼありませんでした。だから、朝5時に起きて6時まで勉強していました。
日常生活の時間がない中でまとまった時間を作り出すにはやはり早朝です。
試験対策
2級の特徴と対策
試験対策は主に二つです。
- 模試を何度も受けること
- 問題を解く順番
です。
- 模試の有効活用:私はネット試験でした。パソコン上で問題を読み、答えを入力するということです。パソコンの知識が必要ではなく、紙ではないやりにくさ、問題の移動の仕方など、事前に一度受けるだけでも、本番で緊張したり混乱したりせずに済みます。
- 解く順番:解く順番も非常に大事です。具体的には、1−4−5−3−2問の順番で解くことです。なぜなら、第1問は仕訳問題、第4、5問は工業簿記で、点数がとりやすいからです。時間に余裕がある状態で先に簡単な問題を終わらせておきます。その後、時間のかかる第3、2問を解いていくのです。もしも順に解いていくと、第2問、第3問で予想以上に時間がかかってしまった場合、解けたはずの第4問、第5問で時間がなく焦って間違えたり、時間切れになってしまいます。だから先に解ける問題から解いていくのです。
- 過去問題の有効:過去問題は最低でも3回は回しました。私は本番の3日前まで模試で59点でした。違う模試をやっても69点でなかなか合格点に届かなかったのですが、何度も模試をやり直しました。そうすると、解き方が分かってきて、しっかりと身につけることができたのです。模試は何回も回せるように、なるべく早い段階で手を付けることをおすすめします。
試験当日
試験当日の心構え
試験の前日は早めに寝て、寝不足にならないようにします。電卓や身分証などの絶対に忘れてはいけない持ち物は前日に準備しておきます。
試験当日は、受付の30分前から受付ができました。ネット試験で早く終わらせい他人は、早めに会場に行ってみると、前倒しで受けられるかもしれません。
飛び級受験の緊張と対処法
緊張しましたが、試験が始まってからはそんなことも言ってられず、問題をスピーディーに解いていくのみです。
飛び級に対する自信は模試でどれだけ合格ラインの70点以上を取れたかどうかによります。本番で慌てないように模試で合格点を何度も取りましょう。
7. 結果発表と喜び
合格発表の瞬間と感想
ネット試験では時間になったら勝手に画面が終了します。そうすると結果の画面に移り、すぐに合格か不合格がわかります。
試験というと受験してから合格発表までもどかしい期間がありますが、ネット試験だと受験後すぐに結果がわかるのが非常に良いメリットだと思いました。
また、事前に受験に対する案内がありますが、「試験終了」ボタンを押す前に、「印刷」ボタンを絶対に押すように案内されます。そうすると合格点が印刷された紙が受付の人のところに印刷され、帰りに受け取ることができます。
どうしても解き方がわからない問題があったので、合格の瞬間はドキドキでしたが、「合格」という文字がパッと表示された時は純粋に「やった!!」と安堵と喜びに変わりました。
飛び級合格の充実感
今回は飛び級で簿記2級を受ける、しかもワンオペ育児で勉強時間の制限がある中で、勉強期間は2ヶ月という制限を自分に設けていました。
その方が、ダラダラ勉強して合格した簿記2級よりも、その制限の中で取れた簿記2級の方が、自分にとっては価値があると思ったからです。おかげで、効率的な勉強方法が身についたり、やればできるという自信につながりました。単純な簿記3級からの簿記2級や、半年間勉強して取得した簿記2級よりも充実感を得たことは間違いありません。
アドバイス
飛び級合格の成功要因
飛び級に挑戦するには、簿記3級レベルはマスターしていることは大前提です。感覚的でもいいので「今受けたら確実に合格できるな」というレベルです。
簿記2級の勉強は、広く勉強した後、早めに模試を受け、出やすい問題を確実に解けるようにすること、自分の不得意を解消することです。そうすれば限られた勉強時間でも飛び級で簿記2級に合格することができます。
資格試験に挑戦するあなたへのアドバイス
模試を早めにやってみてください。解けなくて自信喪失すると思います。私もそうでした。でもその解けなかった論点をテキストと問題集を使って解いてみてください。必要な知識だけを効率よくインプットできます。
また、時間がないと言い訳をしている人は、本当に時間がないのか考えてみてください。私はエレベーターを待っている時間、外出先で家族のトイレを待っている時間、トイレなど隙間時間で苦手な問題や仕訳を思い出したりしていました。
効率的な勉強方法はありますが、記憶に定着させる方法はやはり、何度も反復することです。隙間時間を活用して反復する回数を増やしてみてください。
まとめ:戦略をもとに勉強すれば簿記2級の飛び級合格はできる!
この記事では、簿記3級の学習から独学での簿記2級合格までの道のりを共有しました。新たな挑戦を受け入れ、自己学習を通じて目標を達成することが可能です。資格試験を目指す皆さん、ぜひ自分の可能性を信じて挑戦してみてください。頑張ってください!